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お金の現在価値をざっくり説明! お金と時間の切っても切れない関係

 

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お金がたくさんあるといいのに…

 

お金があればあんなことやこんなことができるのに…

 

お金が欲しい。

 

お金があれば、あんなことをしてみたい、今の生活を少しでも変えたい…

そのように考えることは誰しもあります。

例えばーー

 

・好きなものを気兼ねなく買いたい

・いつでも美味しいお店で食事をしたい

・日々の暮らしを少しだけ贅沢にしたい

・新しく車を買いたい

・月々の支払いに頭を痛めたくない

・理想の結婚式をするための資金にしたい

・住宅購入のための頭金にしたい

・子どもの教育費にしたい

・老後の生活資金を貯めたい

・ラスベガスのフォーシージンズでずっとのんびりとプールサイドで本を読んだりうたた寝しながら暮らしたい

 

あっ、最後のは自分の願望がつい漏れてしまいました。

 

さて、「お金」の話は、「どうしたらお金を稼ぐことができるか?」とか「上手に節約する方法」など、収入と支出について語られることがほとんどです。

 

「収入ー支出=貯めることのできるお金」となるわけですから、月々どれくらいの収入があるのか、または余分な支出をしていないかというお金の「量」について注目されるのは当然だと言えます。

 

でも、お金は「量」だけではなく、「いつ」手に入り、「いつ」使うのかという「時間」の要素もとても大切なのです。

 

お金における「時間」?

お金と時間の関係を説明する前に、ひとつ質問をするので、ちょっとだけどちらが自分の好みに合っているかを考えてみて下さい。

 

Q

あなたは祖母のもつお金をもらえることになりました。

このとき、祖母からどのようにお金を渡すのかについての3つ提案をされました。

あなたなら、どのように受け取りますか?

 

1 今、500万円を受け取る

2 1年ごとに251万円ずつ2年間にわけて受け取る

3 1年ごとに101万円ずつ5年間に分けて受け取る

(ただし、所得税、住民税、贈与税は考えないものとして下さい)

 

1、2、3ではそれぞれもらえるお金の合計が違います。そのため、税制度を考えないのであれば、どれを選ぶかは人それぞれ好みが分かれるかもしれません。

さて、3つの受け取り方でもっとも大切なことは「いつ」受け取るのかによって合計の金額が異なるということです。

 

今なら、500万円

2年後であれば502万円

5年後であれば505万円

 

時間が経てば経つほど、合計の金額は大きくなります。この差はどこからくるのでしょうか?

 

時間と利子・利息

それでは上で書いた「差」とは何かを知るために、 私たちが誰かにお金を貸すことを考えてみましょう。

 

誰もが利用している「預金」を例に挙げます。「預金」は私たちが銀行にお金を預けているという形をとっていますが、これはお金を貸していることと同じです。

 

時間が経つと、銀行に預けているお金には「利子」がつきます。2016年現在ではマイナス金利の影響で普通預金の利子は0.01%ですが、お金を貸すことでお金を殖やすことができるのです。

 

なぜ殖えるのかは、お金のもっている価値が時間が経つにつれて変わるからです。普段私たちが目にする「利子」や「利息」を「金利」と呼びますが、これはお金の価値が現在と1年後や2年後では異なることから生じます。

 

お金の現在価値とは?

お金は「今」の価値がもっとも高くなります。そう書くと、「それならどうして利子がつくの? 時間が経てばお金が殖えるのに」と疑問をもつかもしれません。

 

例えば、物価が変わらないとしたら、今100万円をもらえるのと1年後に100万円をもらえるのではあなたはどちらを選ぶでしょうか?

 

多くの人が「今の100万円」を選びます。理由は、もし今の100万円を銀行に預けたら、利子を手にすることができるからです。

 

このように、本来もらえる利子を失うことを「機会費用」と言います。今もらった100万円を1年後までにどのように使うのかは人それぞれなのですが、銀行に預金をすることなしに家のなかの金庫に入れておいたままだとしたら、そのお金は機会費用を割り引いた価値になってしまうのです。

 

お金の現在の価値は、「機会費用」を割り引くことで簡単に計算をすることができます。

 

現在価値=将来のお金の価値÷(1+機会費用)

 

これがお金の現在の価値を知るための計算式ですが、分かりやすく例を挙げて考えてみましょう。

 

現在価値を計算してみる

お友だちにお金を貸すとします。今100万円を貸すことで、1年後に101万円で返済するとした場合、101万円は現在の価値になおすといくらなのでしょうか?

 

ここでは計算をしやすいように、お友だちが1年後に必ずお金を返済するとします。もし、お金を返さない可能性を考えるとしたら、その「不確実性」も割り引かなければなりません。

 

さて、上の式に当てはめて計算をします。この時、機会費用は「普通預金の金を0.01%」として考えましょう。

 

現在価値= 101万円(将来のお金)÷(1+0.001%)

(0.01%=0.00001)

 

現在価値=1,009,990円になります。

(小数点以下は四捨五入)

つまり、銀行に預けるよりもお友だちに貸した方が現在価値は高くなります。

 

実際には複雑な計算が必要

私たちの生活においては、普通預金よりも金利の高い定期預金もありますし、その他にも物価の変動などさまざまな不確実性があります。

 

そのため、上記の式のようにすべてを単純に計算することはできませんが、少なくとも同じ100万円でも時間が経つにつれてその価値は下がるということは頭に入れておかなければいけません。

 

現在価値がわかれば金利もわかるようになる

普通預金よりも1年の定期預金は金利が高くなります。どうして定期預金のほうが高くなるのか、理由は単純です。

 

普通預金というのはいつでも銀行から引き出すことができます。それに対して定期預金は決められた時間が経たないと引き出すことができません。いつ引き出されるのかわからないのであれば、銀行としても「どれくらい時間が経つのか」計算することができないために、普通預金の金利は低くなります。

 

つまり、「確実に1年経過する」とわかっているのなら、金利も高く設定出来るのです。

 

ところが現在の大手銀行に金利は…

2016年2月に日本銀行が導入した「マイナス金利」は、銀行の金利に大きな影響を与えています。

 

三菱東京UFJやみずほ銀行などの大手は、定期預金の金利が1年でも2年でも、さらには10年でも変わらずに「0.01%」と、本来であれば時間が経てば経つほど高くなる金利がどれも一定になっています。

 

この状況では、とても1年を超すような定期預金にお金を預けることは避けたくなりますよね…

 

まとめ

お金と時間は切っても切れない関係にあります。将来と現在ではお金の価値も違うからです。

お金は「量」だけではなく「時間」も頭に入れておくと生活をする上でさまざまなことに気付くことができます。

 

あなたにとって、お金の価値がより身近なものになりますように