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暗記をするなら点から線へ、線から面へ、面から立体へ

 

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 暗記が苦手…ただ覚えるのってつらい…

暗記は知識を詰め込むだけで使えないよね…

 

学校の定期テストや受験勉強で、「こんなの全部を覚えられないよ…」と泣きそうになりながら暗記をした人も多いのではないでしょうか。

 

どのように役に立つのかもわからなくて、テストのためだけに文字や文章、記号や数式を覚えるのは大変です。

暗記はキライな人が多い?

覚えようと思ったことが、すいすいと頭に入ってくれば楽なのに…と誰もが考えます。

 

「だって、ただただ手で文字を書いて、声に出して読んで、覚えたかどうかをチェックするなんて、疲れるし面倒くさい」から。そのため、暗記をキライになる人が増えていきます。

 

暗記は否定されやすい

暗記は日本の教育の中でも、とくに批判されることが多い勉強法です。

 

詰め込み教育は思考力が培われないからダメ
知識偏重型の教育は社会に出てから使えない

 

私たちの受けた教育がどれくらい身についているのかを評価するために、学校でのテストがあります。

 

ですが、現在の学校のテストは「覚える」ことがメインになっていることは否定できません。

 

覚えることより考えることの方が面倒くさい

そこで暗記が否定されると、「覚える」ことが面倒くさい人は「暗記なんてダメだよね」となって、勉強を放り出してしまうことも…

勉強そのものがイヤな人は、

 

知識偏重はダメ
暗記はダメ

 

というのを目にしたら、その意見を肯定します。それに飛びつきます。だって、その方が楽だから…

 

知ったり覚えたことを使って考えをまとめ、意見を述べることの方が圧倒的に疲れるし面倒くさいことなのに、その前に「覚える」ことを投げ出してしまう人もいるのです。

 

暗記はダメなの?

知る→覚える→考える

このプロセスのなかで問題なのは、「覚える→考える」の部分にあります。

 

知ったことをどのように覚えたのか?

 

例えば、

 

1467年←→応仁の乱

一次関数の一般式←→y=ax+b

 

これらを1対1の対応だけで覚えたとすると、「考える」ことが難しくなるのです。

 

応仁の乱で言えば、


どのような背景で応仁の乱が起こったのか?
日本史全体の視点で見るとどのような意味があったのか?

 

1対1ではなく、1対多で覚えていないと、モノゴトを捉えて理解し、考えることができません。

 

暗記することがダメなのではなく、「1467年に起きた戦乱は?」と訊くテストに備えて、それだけで覚えてしまい理解をともなわないから、知識偏重とダメ出しをされるのです。

 

モノゴトを理解するための暗記

さまざまなことを覚えていれば、それが1つにつながり、モノゴトを理解するきっかけにもなります。

 

小学校で習う「平方メートル」という単位は「mの2乗」と書きますが、この「2乗」は中学校1年生の数学で出てくるものです。また、「平方」は中学校3年生で「平方根」として再び登場します。

 

「平方メートル」→

「mの2乗」→

「乗数」→

「平方」→

「平方根」→

「√(ルート)」

 

「平方メートル」という単位の「平方」をしっかりと覚えていれば、「平方根」の理解もスムースに進むのです。

 

暗記は1対多の関連性

暗記をするときに今でも有効な方法として「語呂合わせ」があります。歴史の年号や日本古典の単語などを語呂合わせで覚えるのは、1対1ではなく他のものと関連させることで、1対多の状態にすることができるから覚えやすいのです。

 

「1467年は応仁の乱」に「イヨイヨムナシイ」という語呂を付け加えれば、1467という数字を忘れても「イヨイヨムナシイ」が記憶を呼び覚ます手助けをしてくれます。1対多で覚えておけば、思い出すときのきっかけが増えることにもなるのです。

 

もちろん、語呂合わせではなくてもマインドマップのようにひとつの単語から次々と連想を働かせることで、理解をともなった「暗記」ができるようになります。

マインドマップ - Wikipedia

 

暗記は点から線へ、線から面へ、面から立体へ

暗記をしようと思っても、点と点を結ぶだけではなかなか覚えたいものが頭のなかに定着しません。

 

私たちは覚えたものをどんどん忘れてしまうものです。もし、点と点を結ぶ線が途切れたり、片方の点がなくなってしまったら、それだけで思い出すことが難しくなります。

 

そのため、記憶が定着するように点から線、線から面へとそれぞれの関連性を強めていくことが必要になるのです。頭のなかのモノゴトに対する記憶が「面」になっていれば、どこかの点を忘れてしまったとしても他の点や線から結びつけて思い出すことができます。さらに、面が立体になればより記憶が密になり、忘れにくくなるのです。

 

それなら、早く立体を作れるように暗記したい、と誰もが思いますよね。「よし、始めよう!」と意気込んでも、暗記することに挫折してしまう人は一定数います。

 

どうしてでしょうか?

 

楽には覚えられない

誰でも簡単に覚えることができれば、「暗記」が嫌われることなどないはずです。

暗記が楽ではないのは、

 

1. 暗記には一定の作業量が必要

2. 暗記する範囲といつまでに覚えなければならないかの期限がある

 

暗記には作業量が不可欠

寝転んでテレビを観ながら教科書を開いてぱらぱらとページをめくっても、内容を暗記することはできません。

 

極端な例を出しましたが、暗記は楽なものではなく、一定の作業量をこなす覚悟が必要です。もちろん暗記を効率的にすることは可能ですが、「書く」とか「読む」、「発声する」という行為の積み重ねがなければ「覚える」ことはできないのです。

 

暗記をする範囲とその期限

テストや受験に向けて暗記をする場合には、その範囲と期限が決まっています。覚える量があまりにも多いために行動を起こすことなく諦めてしまったり、期限が迫っているので焦ってしまい暗記に集中できないこともあるのです。そのようなことを経験すると暗記は嫌いになりますよね…

 

まずは手を動かしてみることが大切

楽には覚えられないからといって、何もせずにいることはもったいないことです。それに、テストや受験などはよほどのことがない限り、決められたスケジュールが大幅に変更されることはありません。期限を守って範囲とされる科目や単元を毎日少しずつでも作業していれば、焦りや不安を感じずに記憶を蓄積させることができるのです。

 

まずは手を動かしてみましょう!

 

手を動かしてみることで、ひとつひとつの点が線になり、線が面になっていくのです。

 

具体的な暗記の方法

まずは暗記をする「モノ」とノートなどの紙とシャープペンシルなどの書くもの、青色のマーカーを用意します。暗記をする手順は以下です。

 

1. 覚えたい教科書、参考書のページや単元をよく読む

2. そのテーマの中で大切だと思うキーワードを見つける

3. キーワードを1つに絞りマーカーで塗る

4. キーワードからページに書いてあるものを関連させて紙に書き出す

(初めに書き出す時は教科書や参考書を見ながらでOK)

5. 教科書を見ずにキーワードから関連させて紙に書き出す

6. 完全に覚えるまで、繰り返す

 

この手順をもとに、中学校の社会で登場する「時差」の単元について、どのようにキーワードを選定し、覚えていくかを例として挙げてみます。

 

テーマ:時差

キーワード:本初子午線

 

〈参考例〉

本初子午線(0度)→グリニッジ天文台→イギリス(起点)→東経と西経

↓ →イギリスから西は西経、東は東経

日本標準時子午線→東経135度→兵庫県明石市(明石焼き→たこ)

↓ 

経線は15度=1時間

↓ →日本の経度ーイギリスの経度=135度

日本とイギリスの時差→135÷15=9→9時間

 

何も見ずに書けるようになればOK 

教科書や参考書を見ないで書けるようになればOKです。実際にノートや紙に書く時はそれぞれの言葉を丸で囲って、他の言葉とどのようにつながっているのかを考えながら連想を広げていきます。

 

ひとつの科目にとらわれず、関連するものがあればどんどん書き足すほど記憶は強くなります。

 

まとめ

言葉を連想しながら書き出すことで、点の暗記が立体へと広がっていきます。覚えられないと思っても、まずは手を動かして始めることが大切です。

 

あなたにとって、暗記をすることがつらいものでなくなりますようにーー