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法人化したアフィリエイターなら知っておきたい生命保険の損金算入「105のルール」

 

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はてなブログやTwitterを見ていると、「アフィリエイター」として収入を得ている人の多さに驚いてしまいます。しかも、その人たちが公開している報酬額には目が飛び出てしまうほどのものまで…

 

アフィリエイトの報酬を得る上で個人として収入を得るのか、それとも会社として収益を計上するのかによって、納める税金の種類と額が異なります。そのため、あまりにも個人としての収入が大きくなってしまった場合には、税負担を軽減する目的で法人化を選ぶ人もいるのです。

税金という観点で言えば、法人を設立する最大のメリットは、

 

個人の収入にかかる税金 > 法人の所得(益金ー損金)にかかる税金

  

となります。日本の所得税は超累進課税(所得が多ければ多いほど税率が高くなる)なので、法人化しようと考える人は多いのかもしれません。

 

法人設立と税理士

税理士に法人化について相談をすると、生命保険についての説明を受けることがあるはずです。その理由は2つあって、

 

1. 生命保険は節税または事業資金の確保に活用できるから

 

2. 税理士によっては保険会社と代理店契約を結んでいて、販売手数料が入るから

  

1は法人に、2は税理士にとってのメリットになるので、節税対策として生命保険の導入をススメる税理士もいます。

 

生命保険による節税とは?

「法人で生命保険に加入すると節税になる」と聞いてもなかなかイメージしにくい人が多いかもしれません。個人で契約する生命保険と異なり、法人の契約は保険の種類によって、支払った保険料を損金(経費)に算入することが可能です。

 

保険料を損金に算入することで法人としての課税所得を抑え、国に納める法人税を少なくすることができます。

 

損金算入できる生命保険

生命保険には損金に算入できるものと資産計上(損金としての扱いができない)するものがあります。

 

個人で保険に入っている人はぴんとくるかもしれませんが、保険には貯蓄性のあるものと掛け捨てのものがあり、それぞれのタイプによって、

 

貯蓄性のあるもの → 資産計上

掛け捨てのもの  → 損金算入

 

と仕分けされます。どうして貯蓄性のあるものが損金に算入できないかと言えば、お金を貯めることが目的で保険に加入した場合、貯蓄としてプールされたお金は資産として扱うからです。

 

でも、掛け捨ての保険に入ったとしたら、いくら損金算入の効果で節税をしたとしても、お金をプールできないならムダじゃないの?

 

そう思いますよね。確かにその通りなのですが、保険にはお金をプールできてかつ損金に算入できるものがあります。

 

お金がプールできて損金算入できる保険とは?

さきほど、貯蓄性のある保険は資産計上になるため損金に算入できないと書きましたが、保険会社としてもニーズとウォンツがある商品をつくらないわけがなく、「貯蓄性+損金算入」という難題をクリアする保険商品をリリースしたのです。

 

長期平準定期保険

一般的に貯蓄性のある保険は、契約が解除されたときに返戻するお金を保険料の中から積立てて運用をしています。そのため、時間の経過とともに支払った保険料よりも解約返戻金が上回る商品になっていて、積立てたお金(保険用語では責任準備金)は減ることがなく殖え続けます。

 

保険会社は考えました…

 

解約返戻金が殖え続けるから貯蓄性があるとされるのなら、最終的に積立金が「」になれば掛け捨てと同じになるのではないか?

 

そこで登場したのが長期平準定期保険(100歳定期など)です。

 

長期平準定期保険とは?

 長期平準定期保険とは、保障の期間が「定められた」ものです。例えば、「100歳定期保険」という商品があったとして、それをもとに具体的に説明します。

 

100歳定期保険

契約形態:法人契約

保険金 :1億円(死亡及び高度障害時に給付される金額)

保障期間:100歳まで

保険料 :180万円(年払い)

 

被保険者(保障の対象となる者)

契約年齢:40歳

性別  :男性

ーーーーーーーーーーーーーーーー

〔50歳時〕

支払い保険料:1800万円

解約返戻金 :1080万円

〔60歳時〕

支払い保険料:3600万円

解約返戻金 :2520万円

〔100歳時〕

支払い保険料:10800万円

解約返戻金 :0円

(*あくまでもモデル例です)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

上記を見てもらえれば分かるように、時間の経過とともに解約返戻金も増えていきますが、100歳の時には「0」になり、貯蓄性のある保険とは言えません。

 

ただし、保険料が損金に算入できるため、支払い保険料より解約返戻金が少なく見えても、法人税の実効税率(法人の規模によって税率が変わります)によって戻ってくるお金は100%以上になります。つまり、解約返戻率(支払い保険料÷解約返戻金)のピークのところで解約をすることによって、保険会社にプールしていたお金を戻すことができるのです。

 

保険会社は、解約返戻金の「山(ピーク)」をつくることで、実質的には貯蓄性のある保険をつくりました。ところが…税務署は当然これをよくは思いません。

 

そこで、長期平準定期保険の保険料を全額損金にするには一定の条件をつくるという通達を出しました。

 

法人が支払う長期平準定期保険等の保険料の取扱いについて|法人税関係 個別通達目次|国税庁

 

105歳の定義

まず、保険期間が満了(終了)が何歳なのかで、全額損金かどうかが決まります。

 

保険期間満了:70歳まで → 全額損金

 

保険期間満了が71歳以上

「被保険者の年齢+保障期間×2>105」 →1/2損金(半分損金)

 

法人契約の生命保険は、国税庁と保険会社の「イタチごっこ」とよく言われますが、もし全額損金であれば経費を使って資産をつくることのできる状態になってしまうのですから、こうした措置も当然です。

 

長期平準定期保険は節税対策に有効なのか?

個人が給与や報酬として所得を受け取った場合、例えば、所得税率は

 

900万円を超え1800万円以下は税率33%

1800万円を超え4000万円以下は税率40%

 

となるので、所得税率がアップしないように給与や報酬を下げ、その分を長期平準定期保険の保険料として積立てれば節税効果は大きくなります。

 

ただし、長期平準的保険が節税対策として必ずしも有効とは言えません。

 

生命保険は利益の先送りに過ぎない

上でも述べたように、長期平準定期保険は保険期間満了時には解約返戻金が0になります。そのため、契約者である法人は解約返戻率のピーク時に解約をするのが一般的です。ですが、

 

解約返戻金は法人が雑収(益金)として受け取る

 

ので、結局は利益の先送りに過ぎないのです。

 

もちろん、益金として計上させない方法はあります。

 

解約返戻金を受け取った時に、被保険者に退職金を支給する

  

退職金は損金に計上できるので、被保険者の退職と解約返戻金のピークの時期がぴったりと合うならばOKです。生命保険をしっかりと活用すれば節税になりますが、単に節税目的だけで加入するのはリスクが高くなります。

 

まとめ

個人が法人化すると、生命保険会社はしめしめと法人保険の営業を積極的に行います。よくあるセールストークは、

 

・決算対策に損金扱いができる保険があります

・損金で落としてお金も貯めることができます

・節税に効果的な保険があります

  

生命保険料の税務取り扱いが「全額損金」なのか「1/2損金」なのかを含めて、保険の内容をしっかりと理解していないと、営業パーソンのセールス・トークが魔法の言葉に聞こえてしまいます。

 

ただ、節税対策だけではなく、どのように生命保険を活用すれば事業のプラスになるのかをしっかりと考えれば、法人保険は魅力的な金融商品のひとつではあるのです。

 

あなたにとって、「105歳の定義」が参考になる情報でありますようにーー

 

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